GMOトラスト・ログインで4万5030人分の情報が漏えい
3行でわかる
- GMOのログイン管理サービスで、顧客情報を含むファイルが外から取得できる状態に
- 対象は2492社・4万5030人分。公開状態は約9年続いた
- パスワードと決済情報は含まれておらず、二次被害は確認されていない
GMOグローバルサインが運営する「GMOトラスト・ログイン」で、顧客ファイルが外から取得できる状態になっていました。対象は2492社・4万5030人分です。
何が起きたか
GMOトラスト・ログインは、会社の社員が使う各種サービスへのログインをまとめて管理するサービスです。顧客情報を含むファイルが、外から取得できる状態になっていました。
9月の最初の発表は2007社・3万7747人でした。10月30日の第三報(3回目の発表)で、2492社・4万5030人に増えました。最初の調査は調べるファイルが足りず、判定条件にも誤りがあったためです。大半の2184社・4万4836人は、管理画面の一括操作で作られたファイル由来です。
原因は保存場所の設定
原因は、ハッカーの侵入ではなく保存場所の設定の甘さです。2017年11月ごろ、ロゴ画像を配る負担を減らすために保存場所を一般公開にし、以来およそ9年その状態が続きました。
管理画面の操作で作られる一時ファイルや契約情報のファイルも、同じ場所に置かれる作りでした。中身の一覧は外から見られ、ダウンロード用のリンクには本人確認の印も有効期限もありませんでした。
漏れた情報と漏れていない情報
漏れた可能性があるのは、メールアドレス、氏名、連携しているサービスの名前、社員番号や所属などです。契約情報のファイルには、請求書の送り先担当者の氏名・住所・電話番号も入っていました。企業ID、ライセンス数、利用状況、解約日も含まれます。
ログインパスワード、多要素認証の情報、決済情報は含まれないと同社は説明しています。サイバーセキュリティ.comによると、二次被害は10月30日時点で確認されていません。人数はメールアドレスの重複を除いた数です。
発覚の経緯と再発防止
きっかけは、9月14日に外部のセキュリティ研究者から届いた報告です。同社は夜から翌日にかけて、外からの取得を段階的に止めました。実際に取られたと記録で確認できたのは2021年6月8日以降です。それ以前は記録が残っておらず、取られた恐れがあるものとして扱っています。
9年近く気づけなかった理由を、各社は次のように伝えています。定期診断がアプリとサーバーだけを対象にし、ファイルの保管場所が漏れていたためです。同社はリンクに1時間の有効期限をつけ、残っていたファイルを消し、一覧を外から見えなくしました。外部診断は年2回に増やし、ほとんどの対策を11月30日までに終える予定です。
導入企業への影響と問い合わせ
導入企業は、個人情報保護委員会への報告が必要になる場合があります。innovatopiaによると、案内は10月7日から順にメールで送られています。同社は同委員会への最終報告を11月12日に出す予定です。ただし導入企業の期限は、各社が事態を知った日から数えるため、全社共通ではありません。
会社から本人への通知も原則必要で、連絡が難しい場合は代わりの措置をとる扱いがあります。独自の項目(カスタム属性)を設定していた会社は、その中身も含まれた可能性があります。問い合わせは、同社のフォームか電話(03-4545-2303、平日10〜18時)で受け付けています。
あなたへの影響・やること
- GMOトラスト・ログインを使う会社の担当者は、管理者宛てのお知らせメールを、迷惑メールフォルダも含めて探してください
- 「契約更新」「アカウント確認」を装ってID・パスワードの入力や送金を求める連絡は、リンクや添付を開かないでください。同社はメールや電話でパスワードを尋ねません
- 自社で使う保存場所に、公開してよいファイルとそうでないものが混ざっていないか点検してください
