OpenAI、電力不足時にデータセンターの電気を減らす計画
3行でわかる
- OpenAIが、新設するデータセンターで電力不足の時に電気を減らす計画を発表しました。
- 最初は米ジョージア州の施設で、最大1000メガワットを減らせる契約です。70万世帯の平均使用量に近い量です。
- 対象は米国の話で、日本の電気料金や、ChatGPTの使い勝手への影響は発表されていません。
OpenAIは11月2日(米国時間)、新設するデータセンターで電力が足りない時に電気を減らす計画「Grid Protectors」を発表しました。
計画の中身
電力会社と地点ごとに話し合い、減らせる量、減らすまでの速さ、続けられる時間を決めます。施設によっては、敷地内の発電機や蓄電池から送電網に電気を戻すことも検討します。OpenAIは、この柔軟さを、猛暑や寒波のときに電力会社が頼れる手段にしたいと説明しています。
電気を減らす具体的な方法は、まだ決まっていません。Digitは、AIの学習作業を後ろにずらす、蓄電池を使う、発電機に切り替えるといった方法が考えられると伝えています。ChatGPTのように即座の返事が必要な処理は、減らしにくいためです。
ジョージア州が最初の例
最初の舞台は、計画中のジョージア州エフィンガム郡の施設です。需要は約3200メガワットで、地元の電力会社ジョージア・パワーは、ピークの時間帯に最大1000メガワットを減らせます。期間は25年で、契約は8月に規制当局が承認しました。1000メガワットは、OpenAIによると約70万世帯の平均使用量にあたります。
送電線などの設備と電気の供給にかかる費用は、OpenAIがすべて払います。ジョージア・パワーは、大口の利用者との契約で、2029年から毎年約9億5000万ドルを利用者全体の負担から減らせると見込んでいます。ただしこれは同社全体の見込みで、OpenAI1社の効果ではありません。
なぜ今この発表なのか
米国では、データセンターの増加で電気代が上がると不安が広がり、建設計画が止まる地域が出ています。議会では大口利用者に送電網の増強費を負担させる案が議論され、ホワイトハウスは建設会社に電気代を自分で持つ誓約を求めています。OpenAIは「家庭や小さな事業者に、計算施設の電力の肩代わりをさせない」という考えを示しました。
まだわからないこと
OpenAI自身も、柔軟さだけでは新しい発電所や送電線の代わりにならないと認めています。ジョージア州以外の地点は、まだ発表されていません。対象はOpenAIが自分で建てる施設で、提携先や借りる施設は含まれません。
電気を減らす条件や期間は未定です。Digitは、今回の約束が署名された契約ではない点を挙げています。評論家のShelly Palmer氏は、約9億5000万ドルの節約は予測にすぎないと指摘しています。施設の開業が遅れたり、使う電気が想定より少なかったりした場合の責任の所在も、問題としています。
あなたへの影響・やること
- 日本で暮らす人は、今のところ特にすることはありません。日本の電気料金への影響は発表されていません。
- ChatGPTなどの使い勝手が変わるかどうかは、発表されていません。
- 米国の電力会社と契約が結ばれるかが次の焦点です。ジョージア州以外の地点が出るかを、今後のニュースで確かめましょう。
