GitHub、AIの大量書き込みに備えGitを刷新、180倍
3行でわかる
- GitHubがAI向けにコード保存の基盤を作り替える
- 1つの置き場への書き込みが、従来の180倍(Publickey)
- 全員の移行は来年初めの予定。使い方は変わらない見込み
GitHubは10月末の開発者向けイベントで、AIの大量の書き込みに耐えるため、コード保存の基盤を作り直すと説明しました。

なぜ基盤を作り直すのか
AIエージェント(人に代わって作業するAI)が、コードを大量に書き込むようになったためです。GitHubによると、今年だけでCPUのコアを400万個、高速な保存容量を160PB、通信の太さを50Tb/s増やしました。
The RegisterとTechzineによると、Gitの操作回数は2025年9月の月2182億回から、2026年8月の4733億回へ倍増しました。2026年9月のコミット(変更の記録)は73億8000万件で、前年同月の5倍です。
180倍という数字の中身
Publickeyによると、5000体のAIエージェントが1つのリポジトリ(コードの置き場)へ同時に書き込む試験で、毎秒7200回をこなしました。従来の約180倍です。従来は毎秒数十回が上限でした。
GitHubで最も活発なリポジトリの24時間分の通信を、1分に縮めて流す試験も余裕で通ったそうです。GitHubの公式ブログ記事に、180倍という数字は書かれていません。10月上旬の報道では、社内試験の結果は35倍とされていました。
仕組みはどう変わるか
これまでGitHubは、1つのリポジトリを標準で5台のサーバーに保存し、書き込みのたびに多数決を取っていました。読み取りを増やそうとして複製を足すと、書き込みが遅くなる弱点がありました。
新しい仕組みは、データの置き場所と計算を分けます。コードはMicrosoftのクラウド(Azure)の保管庫に置き、Gitのサーバーは一時的な写しだけを持ちます。書き込みの順番待ちも、リポジトリ全体からブランチ(作業の枝)ごとに変わります。別のブランチなら同時に書けるため、公式ブログは3〜4倍速くなると説明しています。
いつ変わり、何が残るか
GitHubは、Azureへの移行と複数地域での運用を、来年初めに終える見通しです。Publickeyによると、全利用者が新方式へ移るのも来年初めです。GitHubは、ほぼすべてのリポジトリの写しの1つをAzureに置き、Gitの通信の約半分をAzureで処理していると説明しています。
The Registerによると、開発の流れやレビュー、セキュリティの設定は変えない方針です。ブランチの保護や必須レビュー、監査ログも残ります。
公式の画像

あなたへの影響・やること
- ふだんGitHubを使う人は、今のところ特にすることはありません。移行のための操作は発表されていません。
- AIエージェントを多く動かすチームは、来年初めの移行後に、同時の書き込みで詰まりにくくなるかもしれません。
- 180倍は特定の試験での数字で、普段の使い心地がそのまま180倍になるわけではありません。
- 移行の進み方や障害の情報は、GitHub公式のブログと障害情報のページで確認する。
