Anthropic、IPO申請を修正 7〜9月売上は約170億ドル
3行でわかる
- 米AnthropicがIPO申請書を修正し、7〜9月期の売上高が約170億ドルだったと明らかにした。
- 売上は前の3カ月より約47%増えたが、営業損益は5億6700万ドルの赤字に転じた。
- 計算資源などの支払い約束は約8954億ドル。株の売り出し数と価格帯は未公表。
米Anthropicは11月2日(米国時間)、IPOの申請書を修正し、7〜9月期の業績を初めて明らかにしました。
7〜9月の売上と赤字
7〜9月期の売上高は約170億ドルでした。前の年の同じ時期の約12.3倍、前の3カ月(4〜6月)と比べて約47%増です。一方、営業損益は5億6700万ドルの赤字で、4〜6月の9億7400万ドルの黒字から赤字に変わりました。
赤字の主な原因は、短期契約で確保した計算資源の費用です。Yahoo Financeに載ったBeInCryptoの記事によると、この費用は約50億ドルで、複数年契約より割高でした。ほかに、約20億ドルの寄付に関する会計上の費用もありました。
伸びは鈍り、費用が増えた
4〜6月期の売上は前の3カ月より約144%増えていたため、伸び率は大きく下がりました。売上自体は増え続けています。計算資源とインフラの費用は、55億6000万ドルから98億6000万ドルに増えました。売上1ドルあたりの費用は48セントから58セントに上がっています(Tech Insider、BeInCryptoの記事より)。
1〜9月の累計と手元資金
1〜9月の売上高は累計で約332億ドルで、前の年の同じ時期(約25億ドル)の約13倍です。営業損失は12億6000万ドルで、前の年の52億ドルから縮みました。純損失は1040億ドルで、前の年の251億ドルから膨らみました。大半は、企業価値の上昇で借入証書などの評価額が増えたことによる、約943億ドルの会計上の損失です。9月末の現金と短期投資は1318億ドルです。
約8954億ドルの支払い約束
計算資源の購入やリースなど、将来の支払い約束は合わせて約8954億ドルです。約4475億ドルは2030年末までに、残りのほとんどは2031〜2045年に払う見込みです。2026年9月末から1年以内の支払いは約698億ドルです。ただし、契約開始前の条件で解約できる約2138億ドルを含むため、全額が確定した債務ではありません。
これまではクラウド大手との契約が中心でしたが、半導体を直接リースして専用施設で動かす「Anthropic Direct」という方式も広げています。Tech Insiderによると、計算資源の提供会社の一部は第三者からの融資に頼っており、資金が集まらなければ提供が遅れたり減ったりするおそれがあると、Anthropicは申請書に書いています。
上場先と、まだ不明な点
上場先はNasdaq Global Select Marketで、ティッカーシンボル(株の略称)は「ANT」の予定です。売り出す株数と価格帯は、今回の修正版でも公表されていません。BeInCryptoの記事は、企業価値の協議が2兆ドルから約1.5兆ドルに下がったと伝えていますが、Tech Insiderは、上場日や企業価値は確認できていないとしています。
あなたへの影響・やること
- Claudeなどを使っている人は、今のところ特にすることはありません。
- 株の購入を考える人は、売り出し数・価格帯・上場日がまだ出ていないため、発表を待ちましょう。
- 純損失1040億ドルの大半は、評価額の変動による会計上の損失です。7〜9月期の営業赤字は5億6700万ドルです。
