星餓りなのテックニュース

約6.3人で売上10億円超、化粧品ブランドのAI活用法

EC・決済11月4日(水)の号出典:ネットショップ担当者フォーラム

3行でわかる

  1. 米国発のスキンケア「Advanced Clinicals」の日本事業が、約6.3人の体制で売上10億円超になった
  2. 2025年9月の取扱高は前年同月の26倍。AIは調べ物、分析、案づくりに使い、最後は人が決める
  3. 個人や小さな店でも、AIの使いどころを分ければ同じ考え方を取り入れられる

米シカゴ発のスキンケア「Advanced Clinicals」の日本事業が、約6.3人の体制で売上10億円超になりました。AnyMind Groupの担当者が、ネットショップ担当者フォーラムの取材で運営の工夫を語っています。

どんなブランドか

25年以上の研究開発の経験をもとに、ボディクリーム、美容液、ヘアケアなどを出しているブランドです。AnyMind Groupは2024年から、日本の公式総代理店を務めています。主な買い手は20代から40代の女性です。

2025年9月の取扱高(GMV、商品が売れた総額)は、前の年の同じ月の26倍になりました。その後も前年比で2倍以上の伸びが続き、足元の売上は10億円を超えています。「ロフト ベストコスメ2025」や「@cosmeベストコスメアワード2025」も受けました。

少人数で回す仕組み

専任の担当者は1人だけで、統括役の下に、法人営業、ネット運営、広告・SNS、制作、事務などの担当が加わります。物流や申請の手続きは、ほかのブランドと共通にしています。ブランドごとの戦略と判断だけに、人の力を集めています。

取り返しのつかない判断は慎重に、それ以外はスピードを優先するのが方針です。売り場は、Qoo10、Amazon、楽天市場、TikTok Shop、自社サイト、PLAZAなどの店頭です。場所ごとに施策を変えています。

AIに任せることと人が決めること

AIの使い方は3つに分かれます。1つ目は、流行や競合の調べ物、広告に出す人選びを速くする「自動化」です。2つ目は、たまったデータに質問して、誰にどの売り場でどんな言葉が響くかを調べる「分析」です。3つ目は、伸びている動画を言葉にして、構成や宣伝文の案を大量に作る「制作」です。

例として、夏はボディクリームが売れにくいという通説に対し、AIの分析から「日焼け後の肌の回復」という売り方を見つけました。競合の少ない夏に投稿と販促を集中し、強い位置を築いたといいます。ただ、AIが出した複数の案から勝ち筋を選んで投資を決めるのは、人の仕事です。

売り方の工夫と今後

日本に入った当初は、知名度と売り場の少なさが課題でした。そこで、若い層に届き、売れ方を比較的直接見られるTikTok Shopに力を入れました。TikTokでの話題が、ほかのネットモールや店頭にも広がりやすい点も理由です。店頭は数を増やさず、棚の位置やPOP(店頭の宣伝札)で魅力を伝えられる売り場に絞りました。

AIの答えは、買う人の目線で本当に通じるかを確かめ、個人情報を含むデータはセキュリティに注意して扱います。AnyMind Groupは今後、成功の要因を標準の型にして、ほかのブランドの支援にも使う方針です。

約6.3人ブランド運営の体制
26倍2025年9月の取扱高
10億円超足元の売上規模

あなたへの影響・やること

  • 商品や売り場の調べ物、投稿の案づくりは、AIに下書きを任せて自分の時間を空ける。
  • AIが出した分析や案は、お客さんの目線で通じるかを自分で確かめてから使う。
  • お客さんの個人情報を含むデータをAIに使うときは、取り扱いに気をつける。

もとになった記事・発表

元の記事を読む(ネットショップ担当者フォーラム)

EC・決済のほかのニュース