Bluetooth、通信速度が約4倍に 新技術HDT採択
3行でわかる
- Bluetooth SIGが、省電力通信を約4倍速くする新技術「HDT」を採択した。
- 最大速度は今の2Mbpsから7.5Mbpsへ。高音質オーディオの規格は2027年に見込まれる。
- 今のイヤホンやスマホは対応せず、HDT対応の新しい機器が必要になる。
Bluetoothの標準化団体Bluetooth SIGは、省電力通信の最大速度を約4倍の7.5Mbpsにする新技術「HDT」を採択しました。
何がどれだけ速くなる
HDTは、Bluetooth LE(電池の持ちを重視した通信方式)の最大速度を、2Mbpsから7.5Mbpsに引き上げます。新しい通信の仕組みで、同じ電波の幅により多くのデータを乗せられます。ケータイ Watchによると、HDTは今回採択された最新仕様「Bluetooth Core 7.0」に、オプション機能として入ります。
通信が早く終わるぶん、電波を出す時間が短くなります。機器が省電力で待機できる時間は長くなります。Bluetooth SIGの初期のデモでは、数MBのファイルを送るのに今は約16秒かかるところ、HDTでは約4秒でした。
速さ以外の改良点
速度は2・3・4・6・7.5Mbpsの5段階から選べ、電波の状態に合わせてデータの小包(パケット)ごとに切り替えられます。小包は小さな区画に分かれ、壊れた区画だけを送り直せば済みます。誤りを自動で直す仕組みも入りました。
データが改ざんされていないかを確かめる検査コードは、これまでの32ビットから64または128ビットに長くなります。暗号の鍵も、通信の種類ごとに別々に使えるようになります。
何に使われるのか
最初の大きな用途は高音質の無線オーディオです。ケータイ Watchによると、ロスレス(元の音を欠けさせない方式)やハイレゾ、サラウンド、空間オーディオに使える標準規格が、2027年に登場する見込みです。
スマートウォッチやスマートグラス、XR機器、スマート家電も対象です。運動データを数秒でスマホに同期したり、家電のソフト更新を短くしたりできます。医療機器や工場の機器の監視にも使えるとされています。
いつから使えるか
Bluetooth SIGは7月の時点で、HDTを2026年後半に公開する次の仕様に入れる予定だと説明していました。草案はすでに公開され、2026年3月にはRohde & SchwarzとRealtekが最初の試験環境を披露しています。
米tbreakは、HDTには送る側と受ける側の両方に新しい無線部品が必要で、ソフトの更新では後から足せないと伝えています。最初の製品は2027年以降になる見通しです。対応製品の価格や発売日は発表されていません。
あなたへの影響・やること
- 今あるイヤホンやスマホは、HDTには対応しません。買い替えを急ぐ必要はありません。
- 高音質の無線イヤホンを狙う人は、2027年以降に出るHDT対応の製品を待つ手もあります。
- 新しく買うときは、スマホとイヤホンの両方がHDTに対応しているか、仕様欄で確かめます。
- 対応製品の発売日と価格は、まだ発表されていません。



