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パナソニックHD、触覚で両手作業するロボットAI 成功率65%

AI11月6日(金)の号出典:パナソニック ホールディングス

3行でわかる

  1. パナソニックHDらが、触覚を使って両手で作業するロボット用AI「T-Rex」を開発
  2. 12種類の難しい作業の平均成功率は65%。従来の最良手法は35%
  3. まず工場や物流向けの研究成果で、製品化の時期は未発表

パナソニックHDは11月5日、指先の触覚に反応して両手で器用に作業するロボット用AI「T-Rex」を米大学などと共同開発したと発表しました。

T-Rexの仕組み。画像と言葉による動作づくりを、指先の触覚による素早い修正が補う
T-Rexの仕組み。画像と言葉による動作づくりを、指先の触覚による素早い修正が補う 画像提供:パナソニック ホールディングス

何ができるAIか

ロボットが物に触れたときの力、すべり、形の変わり方を指先のセンサーで感じ取り、動きをその場で直します。ページをめくる、卵を移す、歯みがき粉をつける、電球をねじ込むなど、力加減が大事な作業を試しました。

共同研究者は、パナソニックの米国研究会社、カリフォルニア大学バークレー校、NVIDIA、スタンフォード大学、ローマ・サピエンツァ大学、ItalAIの研究者です。

仕組みは2段構え

画像と言葉から全体の動きを考える部分は、1秒に約5回動きます。指先の触覚で動きを直す部分は、1秒に約20回動きます。修正のたびに画像を見直さなくてよいので、物がすべったり、強く押しすぎたりしたときにすぐ反応できます。

従来のAIは主にカメラ映像で動き、触覚を使っても細かい力加減は苦手でした。触覚つきの学習データが少ないことも壁でした。

学習データと成績

両手ロボットの作業を約7700回、合計約100時間分集めました。200種類以上の家庭用品と22種類の基本動作が含まれ、10本の指先にあるセンサーの値も記録しています。人の一人称視点の映像2万2889時間分でも、先に学習させました。

実機での12作業の平均成功率は65%でした。従来の最良手法は35%で、約30ポイント上です。触覚の情報を使わないと42%に下がります。パナソニックHDは、この12作業では11月5日時点で最高性能だと、自社の研究に基づいて説明しています。

使い道とこれから

製造現場の部品の抜き差しやねじ締め、物流での柔らかい物や壊れやすい物の扱いに生かす考えです。作業する人の負担を減らし、人手不足を和らげるのが狙いです。

成果は11月9日から12日まで米テキサス州オースティンで開かれるロボット学習の国際会議「CoRL」で発表されます。製品化や発売の時期は発表されていません。

65%12作業の平均成功率
35%従来の最良手法
42%触覚なしの場合

あなたへの影響・やること

  • 家庭で使うロボットが買えるようになる話ではなく、まず工場や物流倉庫で使う技術の研究成果です
  • 製品化や発売の時期は発表されていないため、今すぐ準備することはありません
  • 詳しく知りたい人は、11月9日からのCoRLでの発表や、パナソニックが公開している論文を確認できます

もとになった記事・発表

元の記事を読む(パナソニック ホールディングス)

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